42CTYF:R8 クーペの性能と維持費 4WD/6MT 2049万円 2013年式

このページでは、アウディの2ドア・2人乗りクーペ、初代のABA-42CTYF型R8 クーペ 5.2FSI-Quattro【2013/04モデル・525PS/54.0kgm・4WD/MT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

42CTYF R8 クーペ
販売期間:2007/07 - 2016/03

画像はアウディより引用
http://www.audi.co.jp/
投稿:2013/03/22|更新:2019/09/26

ボディサイズが全長4440mm×全幅1930mm×全高1250mm、排気量は5204ccであることから、大雑把に分類すると5.3リットルクラス(5300cc、自動車税は6.0L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4440mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


42CTYF型 R8 クーペ [5204cc/525PS 4WD/6MT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

No Data
タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
No Data
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代R8 クーペの類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2014/10
42CTPF型
[LMX]
5.2L-NA | 4WD/7AT
| 2905.0万円
570PS
55.0kgm
-
2013/04
42CTYF型
[5.2FSI-Quattro]
5.2L-NA | 4WD/7AT
| 2119.0万円
525PS
54.0kgm
-
2011/07
42BYHF型
[4.2FSI-Quattro]
4.2L-NA | 4WD/6MT
| 1649.0万円
430PS
43.8kgm
-
初代R8 クーペの車両型式・グレード一覧【全7車種】
R8 クーペの新型モデル
2代目 4SDMWF型R8 クーペ
4SDMWF型R8 クーペは2016/03に登場した2代目モデル。参考車両の「V10 Performance 5.2-FSI Quattro S-tronic」は全長4430mm、全幅1940mm、全高1240mmの車体に、620PS/59.1kgmを発生するDMW型5204ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー AUDI
車名&
グレード
R8 クーペ
5.2FSI-Quattro
その他 -
お値段 20490000円
車両型式 ABA-42CTYF
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速MT・6速マニュアル車
ドア/定員 2ドア/2名乗車
車体寸法 長4440×幅1930×高1250mm
軸距&
輪距
2650mm
前1635mm/後1595mm
タイヤ 前輪:235/35R19
後輪:295/30R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1690kg
エンジン諸元
原動機型式 CTY
気筒配列 V型10気筒
排気量5204cc
圧縮比12.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 525PS[386kW]/8000rpm
最大トルク 54.0kgm[530Nm]/6500rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
CTY型エンジンの諸元と性能まとめ
V型10気筒とは‥シリンダをV字型に交互で10個配置する方式。大排気量のスタンダード。
V型10気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税88000円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税16400円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額9000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2013/04モデルのR8 クーペを11年落ちの中古で1127万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    R8 クーペの2013/04モデルの場合、2024年現在では11年が経過しているため、新車価格の50%である1024.5万円に諸経費として102.5万円を足した1127万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2013年式を11年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 6000cc以下 13年未満 88000円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年未満 16400円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷5.6km/L×180円/L
7000km÷5.6km/L×180円/L
5000km÷5.6km/L×180円/L
3000km÷5.6km/L×180円/L
321430円
(225000円)
(160720円)
(96430円)
オイル交換(5000km毎) 1回8000円×2回 16000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額9000円) 月額9000円×12ヶ月 108000円
ローン完済後の年間維持費 575500円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額187830円×12ヶ月 2253960円
ローン返済中の年間維持費 2829500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 53500円
名目 金額
自動車税(1年分) 88000円
自動車重量税(1年分) 16400円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
321430円
(225000円)
(160720円)
(96430円)
オイル交換(5000km毎) 16000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額9000円) 108000円
ローン完済後の年間維持費 575500円
名目 金額
車のローン額(1年分) 2253960円
ローン返済中の年間維持費 2829500円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
53500円
  • 初度登録から11年経過車の場合、「6000cc以下で13年未満」クラスの自動車税は88000円、「2.0トン以下で13年未満」クラスの自動車重量税は16400円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに8000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額9000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTCモード燃費いずれもデータがないので10.0km/Lを仮の燃費として代入。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした53500円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が50万円を超えてくると、これはもうこの車そのものが趣味の世界です。若しくは、これだけの維持費が掛かる車を所有していることに喜びを感じ、意義を見出しているのかもしれません。

名にし負うR8 クーペともなると、維持費は月額でさえ48000円(ローン完済前は235800円)という破格の金額になってしまうことを思えば、とてもじゃないけど新車で買って5年のローンを抱えながら乗るような車ではありません。清水の舞台から飛び降りる覚悟でご近所を一周して満足するか、盆栽としてガレージに飾っておくならまあ、あるいは…


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費5.6km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
232160円
[-89270円]
-25円
155円/L
276800円
[-44630円]
-10円
170円/L
303590円
[-17840円]
180円/L321430円
[0円]
+10円
190円/L
339310円
[+17880円]
+25円
205円/L
366090円
[+44660円]
+50円
230円/L
410740円
[+89310円]

燃費5.6km/Lの42CTYF型 R8 クーペで10000km走行するのに必要な燃料は1785.8L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は321430円になります。

参考までに、R8 クーペの燃料タンクは90リットルですので、1785.8Lの給油回数は20回、1回あたりの燃料代は約16080円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては17880円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると44660円、50円も違ってくると89310円にもなります。

これを42CTYF型 R8 クーペの年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を575500円としたとき、130円/Lに値下がりすれば486230円(84.5%)に、230円/Lに値上がりすれば664810円(115.5%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(88000円)なり重量税(16400円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 88000円 28%
自動車重量税 1年分 16400円 5%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 96430円 31%
オイル交換 年1回 8000円 3%
タイヤ交換 6年毎 11200円 4%
任意保険料 80% 86400円 26%
合計
[1万kmとの差額]
315300円
-260200円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 88000円 23%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 160720円 42%
オイル交換 年1回 8000円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 85% 91800円 24%
合計
[1万kmとの差額]
385000円
-190500円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 88000円 19%
自動車重量税 1年分 16400円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 225000円 49%
オイル交換 年1回 11200円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 2%
任意保険料 90% 97200円 22%
合計
[1万kmとの差額]
457900円
-117600円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料108000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて260200円安い315300円に、5000km走行では190500円安い385000円に、7000km走行では117600円安い457900円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 88000円 11%
自動車重量税 1年分 16400円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 482150円 62%
オイル交換 年3回 48000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 3%
任意保険料 100% 108000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
776600円
+201100円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 88000円 9%
自動車重量税 1年分 16400円 2%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 642860円 67%
オイル交換 年4回 64000円 7%
タイヤ交換 2年毎 33600円 3%
任意保険料 100% 108000円 11%
合計
[1万kmとの差額]
961700円
+386200円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



R8 クーペの燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
暫定基準燃費 5.6km/L
燃料タンク容量 90L
航続距離(カタログ燃費) 504.0km
航続距離(80%燃費) 405.0km
満タンプライス 16200円
1km走行コスト 32.14円

10・15モード燃費、JC08モード燃費、WLTPモード燃費ともにデータがないので5.6km/Lを仮の燃費とすると、、燃料タンク容量90リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は504.0kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.0km/L)とすると450.0km、80%(4.5km/L)だと405.0km、70%(3.9km/L)では351.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で90リットルの給油をすると16200円、上で計算した航続距離を踏まえると504.0km(80%燃費時405.0km)を走行するのに16200円かかる計算です。

燃費を5.6km/Lとしたときの1km走行コストは32.14円、10万km走行したときの燃料代は321.4万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら32.1万円/年、7年10万kmなら45.9万円/年、5年10万kmなら64.3万円/年、3年10万kmなら107.1万円/年となります。



カタログデータから見えてくる要素

CTY型エンジン簡易性能曲線図
CTY型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
6500回転時の馬力 490PS
8000回転時の馬力 525PS
各回転域でのトルク
6500回転時のトルク 54.0kgm
8000回転時のトルク 47.0kgm
CTY型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているCTY型5204cc、V型10気筒の自然吸気エンジンは8000回転時に最高出力525馬力を、6500回転時に最大トルク54.0kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクと最高出力の発生回転数がとても近いこのエンジンは、高い回転数まで回すことで力を発揮するタイプのエンジンです。回転に伴って高まるパワー感は得も言われぬ感動を与えてくれることでしょう。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する6500rpmから最高出力が発生する8000rpmまで」の1500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は18.8%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
5000cc超クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
5000cc超クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ3.219kg/PS(1690kg/525PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ3.219kg/PS
車体+1人3.324kg/PS
車体+2人3.429kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg3.333kg/PS
車体+70kg3.352kg/PS
車体+80kg3.371kg/PS
車体+90kg3.390kg/PS
車体+100kg3.410kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは3.324kg/PS(1745kg/525PS)となり、数値としては0.105kg、比率にすると3.3%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの2人が搭乗した場合、車両重量に110kgがプラスされてパワーウェイトレシオは3.429kg/PS(1800kg/525PS)となり、数値としては0.210kg、比率にすると6.5%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


42CTYF R8 クーペのライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2013/04

-
R8 クーペ
3.324kg/PS
1745kg/525PS|5.3L-NA
[車体のみPWR:3.219]
2016/08

車種詳細
NSX
3.619kg/PS
1835kg/507PS|3.5L-TT
車体のみPWR:3.511
2016/07

車種詳細
GT-R
3.184kg/PS
1815kg/570PS|3.8L-TT
車体のみPWR:3.088
2001/01

車種詳細
340R
3.567kg/PS
635kg/178PS|1.8L-NA
車体のみPWR:3.258
2011/11

車種詳細
GT-R
3.264kg/PS
1795kg/550PS|3.8L-TT
車体のみPWR:3.164
2016/04

車種詳細
M4 GTS クーペ
3.310kg/PS
1655kg/500PS|3.0L-TB
車体のみPWR:3.200

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ3.324kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

2.992kg/PSから3.656kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの2人乗りクーペ「NC1型 NSX」、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R」、ロータスの2人乗りオープンカー「謎型 340R」、日産の4人乗りクーペ「R35型 GT-R」、BMWの4人乗りクーペ「3C30型 M4 GTS クーペ」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

42CTYF型 R8 クーペ [5.2FSI-Quattro]とパワーウェイトレシオが近い車種|3.324kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は310.7PS/tとなっています。


R8 クーペがバイクと競争するなら…?


車種詳細
SV650X|645cc
3.316kg/PS
252kg/76.1PS/6.50kgm
[車体のみPWR:2.592]
2013/04

-
R8 クーペ|5204cc
3.324kg/PS
1745kg/525PS/54.0kgm
[車体のみPWR:3.219]

車種詳細
VFR750R|748cc
3.325kg/PS
256kg/77.0PS/7.14kgm
[車体のみPWR:2.610]

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではR8 クーペとパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

VP55B SV650Xと競争してみる

まずR8 クーペより少しPWRが低いバイクとして、スズキのSV650Xが挙げられます。PWRの3.316kg/PSは車両重量197kgにライダーの体重55kgを加えた252kgを、最高出力76.1PSで割ったものです。

RC30 VFR750Rと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのVFR750Rが挙げられます。PWRの3.325kg/PSは車両重量201kg+55kgの256kgを、最高出力77.0PSで割ったもので、(PWRで比較すれば)まさに街角の好敵手と呼べるバイクです。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.641
平均ピストンスピード 24.75m/s
トルクウェイトレシオ 31.30kg/kgm
1馬力あたりのお値段 39029円
排気量1Lあたり馬力 100.88PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.38kgm/L
1気筒あたりの馬力 52.5PS
1気筒あたりのトルク 5.4kgm
パワーバンド比率 18.8%
燃費×馬力 No data
各種ランキング
クーペのPWR
5.0L超のPWR

トルクウェイトレシオは31.30kg/kgm(1690kg/54.0kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が20490000円、最高出力が525馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は39029円、逆に1万円あたりでは0.26馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は379444円、1万円あたりでは0.03kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
5000cc超の車編
クーペ編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は100.88PS/L、トルクは10.38kgm/L、1気筒あたりの馬力は52.5馬力、トルクは5.4kgmとなり、このエンジンが525馬力を8000回転で発生させているときの平均ピストンスピードは24.75m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が92.8mmであるCTY型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6470回転です。●最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えているこのエンジンは実に良く設計された秀逸なエンジンであると言えます。一昔(二昔?)前の常識を覆す誉れ高きエンジンですので、ぜひとも重要文化遺産に登録して後世に伝えていかねばなりません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.641になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと小回りを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング


純正装着タイヤの295/30R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 295/30R19 | 直径 660mm

-20mm
幅275mm
-10mm
幅285mm
変更なし
幅295mm
+10mm
幅305mm
+20mm
幅315mm
-5%
25
扁平
275/25R19
37.6km/h
直径621mm
径差-39mm
285/25R19
37.9km/h
直径626mm
径差-34mm
295/25R19
38.2km/h
直径631mm
径差-29mm
305/25R19
38.5km/h
直径636mm
径差-24mm
315/25R19
38.8km/h
直径641mm
径差-19mm
0%
30
扁平
275/30R19
39.3km/h
直径648mm
径差-12mm
285/30R19
39.6km/h
直径654mm
径差-6mm
295/30R19
40.0km/h
660mm
0mm
305/30R19
40.4km/h
直径666mm
径差+6mm
315/30R19
40.7km/h
直径672mm
径差+12mm
+5%
35
扁平
275/35R19
41.0km/h
直径676mm
径差+16mm
285/35R19
41.4km/h
直径683mm
径差+23mm
295/35R19
41.8km/h
直径690mm
径差+30mm
305/35R19
42.2km/h
直径697mm
径差+37mm
315/35R19
42.7km/h
直径704mm
径差+44mm
+10%
40
扁平
275/40R19
42.6km/h
直径703mm
径差+43mm
285/40R19
43.1km/h
直径711mm
径差+51mm
295/40R19
43.6km/h
直径719mm
径差+59mm
305/40R19
44.1km/h
直径727mm
径差+67mm
315/40R19
44.5km/h
直径735mm
径差+75mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、275/30R19 、285/30R19 、295/25R19 、305/25R19 、315/25R19あたりのタイヤがおすすめです。

295/30R19のタイヤ幅を275mmから325mmまで、扁平率を15%から45%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、ホイールサイズを19インチからインチダウン、インチアップした場合の一覧表は、純正装着タイヤが295/30R19のとき互換可能なタイヤサイズのページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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42CTYF型R8 クーペ[5.3L-NA 4WD/6MT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト3.219kg/ps67.91
1速ギヤ加速性能-39.92
1L換算馬力100.88ps/L72.00
1L換算トルク10.38kgm/L61.10
WB/TR比1.64163.61
ワイド&ロー指数0.64867.74
前面の面積2.413m²55.93
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点471.93

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
燃費-41.40
年間維持費575500円27.29
100kmh回転数-43.39
航続距離-25.83
車の大きさ10.711m³47.11
室内の広さ(仮) 1.942m³35.99
最小回転半径-39.21
馬力単価39029円26.78
ユーティリティ部門の得点287.00

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 42CTYF型R8 クーペ[5.3L-NA 4WD/6MT] の総合得点は 758.93 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した42CTYF型R8 クーペ(4WD/6MT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのクーペ」、「5000cc超のクーペ」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

R8 クーペの歴代モデル

2代目 4SCSPF型 R8 クーペ
4SCSPF R8 クーペは2016/03に登場した2代目モデル。参考車両の「V10 5.2FSI Quattro」は全長4425mm、全幅1940mm、全高1240mmの車体に、540PS/55.1kgmを発生するCSP型5204ccエンジンを搭載した2人乗りクーペ。

初代 42CTPF型 R8 クーペ
42CTPF R8 クーペは2007/07に登場した初代モデル。参考車両の「LMX」は全長4440mm、全幅1930mm、全高1250mmの車体に、570PS/55.0kgmを発生するCTP型5204ccエンジンを搭載した2人乗りクーペ。