8RCALF:Q5の性能と維持費 4WD/7AT 5人 667万円 2011年式

このページでは、アウディの5ドア・5人乗りSUV、初代のABA-8RCALF型Q5 3.2FSI-Quattro【2011/07モデル・270PS/33.7kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

8RCALF Q5
販売期間:2009/06 - 2017/10

画像はアウディより引用
http://www.audi.co.jp/
投稿:2012/01/12|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長4635mm×全幅1900mm×全高1660mm、排気量は3196ccであることから、大雑把に分類すると3.2リットルクラス(3200cc、自動車税は3.5L以下を適用)に属し、全長、全高は5ナンバー枠ながら全幅が1.7mを超え、排気量も2000ccを超えていることにより3ナンバー登録になります。比較的コンパクトなボディに大きめなエンジンの組み合わせは世界戦略車(グローバルカー)やちょっとした高級車に良くあるパターンです。

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が4635mmであるこの車の場合は「ミディアム」(Medium:4300mm超-4650mm以下・Dセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


8RCALF型 Q5 [3196cc/270PS 4WD/7AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

初代Q5の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2013/10
8RCTXF型
[BaseGrade]
3.0L-SC | 4WD/8AT
| 749.0万円
354PS
47.9kgm
10.8km/L
2012/11
8RCNCF型
[2.0TFSI-Quattro]
2.0L-TB | 4WD/8AT
| 597.0万円
224PS
35.7kgm
12.5km/L
2012/11
8RCTVF型
[3.0TFSI-Quattro]
3.0L-SC | 4WD/8AT
| 673.0万円
272PS
40.9kgm
11.1km/L
初代Q5の車両型式・グレード一覧【全5車種】
Q5の新型モデル
2代目 FYCWGS型SQ5
FYCWGS型SQ5は2017/10に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長4685mm、全幅1900mm、全高1635mmの車体に、354PS/51.0kgmを発生するCWG型2994ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー AUDI
車名&
グレード
Q5
3.2FSI-Quattro
その他 クワトロ
お値段 6670000円
車両型式 ABA-8RCALF
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
7速AT・7速オートマ車
ドア/定員 5ドア/5名乗車
車体寸法 長4635×幅1900×高1660mm
軸距&
輪距
2810mm
前1615mm/後1615mm
最小半径 5.4m
最低高 205mm
タイヤ 前輪:235/55R19
後輪:235/55R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 1930kg
エンジン諸元
原動機型式 CAL
気筒配列 V型6気筒
排気量3196cc
圧縮比12.5
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 270PS[198kW]/6500rpm
最大トルク 33.7kgm[330Nm]/3000-5000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 9.1km/L(21.4mpg)
100km燃費 11.0L/100km
CAL型エンジンの諸元と性能まとめ
V型6気筒とは‥シリンダをV字型に交互で6個配置する方式。中排気量のスタンダード。
V型6気筒の最高出力ランキング

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税66700円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税22800円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額7000円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2011/07モデルのQ5を13年落ちの中古で293.5万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    Q5の2011/07モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の40%である266.8万円に諸経費として26.7万円を足した293.5万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2011年式を13年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 3500cc以下 13年経過 66700円
自動車重量税(1年分) 2.0トン以下 13年-17年経過 22800円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
10000km÷7.7km/L×180円/L
7000km÷7.7km/L×180円/L
5000km÷7.7km/L×180円/L
3000km÷7.7km/L×180円/L
233770円
(163640円)
(116890円)
(70130円)
オイル交換(5000km毎) 1回6000円×2回 12000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額7000円) 月額7000円×12ヶ月 84000円
ローン完済後の年間維持費 444900円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額48910円×12ヶ月 586920円
ローン返済中の年間維持費 1031900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分+検査手数料等3000円程度 66300円
名目 金額
自動車税(1年分) 66700円
自動車重量税(1年分) 22800円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
233770円
(163640円)
(116890円)
(70130円)
オイル交換(5000km毎) 12000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額7000円) 84000円
ローン完済後の年間維持費 444900円
名目 金額
車のローン額(1年分) 586920円
ローン返済中の年間維持費 1031900円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
66300円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「3500cc以下で13年経過」クラスの自動車税は66700円、「2.0トン以下で13年-17年経過」クラスの自動車重量税は22800円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに6000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額7000円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした66300円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

年間の維持費が30万円前後では曖昧だった貧民と平民の線引きがこの辺りから明確になってきます。月換算で3万円~4万円、年間では36万円~48万円クラスとなると、それなりの収入が継続的に見込めないと手を出せないクラスです。

Q5【3.2FSI-Quattro】の場合、維持費の月額は37100円(ローン完済前は86000円)になります。金銭的にシビアな人からは「車なんてどれもタイヤが4つあるだけなのに、なんでこんなにお金の掛かる車に乗ってるんだ…修行か…」と奇異の目で見られていることでしょう。でも良いんです。愛さえあれば。


燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり180円を基準として、-50円となる130円から、+50円となる230円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費7.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
130円/L
168850円
[-64920円]
-25円
155円/L
201320円
[-32450円]
-10円
170円/L
220800円
[-12970円]
180円/L233770円
[0円]
+10円
190円/L
246780円
[+13010円]
+25円
205円/L
266260円
[+32490円]
+50円
230円/L
298730円
[+64960円]

燃費7.7km/Lの8RCALF型 Q5で10000km走行するのに必要な燃料は1298.8L、1リットルあたり180円としたときの燃料代は233770円になります。

参考までに、Q5の燃料タンクは75リットルですので、1298.8Lの給油回数は18回、1回あたりの燃料代は約12990円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては13010円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると32490円、50円も違ってくると64960円にもなります。

これを8RCALF型 Q5の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり180円の場合を444900円としたとき、130円/Lに値下がりすれば379980円(85.4%)に、230円/Lに値上がりすれば509860円(114.6%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(66700円)なり重量税(22800円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 26%
自動車重量税 1年分 22800円 9%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 3000km分 70130円 28%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 4%
任意保険料 80% 67200円 28%
合計
[1万kmとの差額]
252900円
-192000円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 22%
自動車重量税 1年分 22800円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 3%
燃料代 5000km分 116890円 38%
オイル交換 年1回 6000円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 4%
任意保険料 85% 71400円 23%
合計
[1万kmとの差額]
303900円
-141000円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 19%
自動車重量税 1年分 22800円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 163640円 46%
オイル交換 年1回 8400円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 90% 75600円 22%
合計
[1万kmとの差額]
357200円
-87700円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料84000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて192000円安い252900円に、5000km走行では141000円安い303900円に、7000km走行では87700円安い357200円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 11%
自動車重量税 1年分 22800円 4%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 350660円 59%
オイル交換 年3回 36000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 4%
任意保険料 100% 84000円 15%
合計
[1万kmとの差額]
594200円
+149300円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 66700円 9%
自動車重量税 1年分 22800円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 467540円 64%
オイル交換 年4回 48000円 7%
タイヤ交換 2年毎 33600円 5%
任意保険料 100% 84000円 11%
合計
[1万kmとの差額]
731500円
+286600円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。



Q5の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 9.1km/L
燃料タンク容量 75L
航続距離(カタログ燃費) 682.5km
航続距離(80%燃費) 547.5km
満タンプライス 13500円
1km走行コスト 19.78円
1万円でどこまで行ける? 505.6km
車両価格/航続距離 9773円/km

10・15モード燃費が9.1km/L、燃料タンク容量75リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は682.5kmになります。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(8.2km/L)とすると615.0km、80%(7.3km/L)だと547.5km、70%(6.4km/L)では480.0kmという航続距離になります。

燃料タンクに1滴の燃料もないスッカラカンの状態から満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり180円で75リットルの給油をすると13500円、上で計算した航続距離を踏まえると682.5km(80%燃費時547.5km)を走行するのに13500円かかる計算です。

燃費を7.7km/Lとしたときの1km走行コストは19.78円、10万km走行したときの燃料代は197.8万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら19.8万円/年、7年10万kmなら28.3万円/年、5年10万kmなら39.6万円/年、3年10万kmなら65.9万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば505.6km(往復なら片道252.8km)、カタログ値の80%なら404.4km(片道202.2km)離れたところまで行くことができます。

ちなみに、1回の給油で682.5kmの距離を移動できる8RCALF型 Q5 [3.2FSI-Quattro]という乗り物を、667.0万円で手に入れたと考えたとき、この車が1km走行するにあたっては「9773円の値打ちがある!」と言える、かもしれません。


カタログデータから見えてくる要素

CAL型エンジン簡易性能曲線図
CAL型エンジン性能曲線図もどき
各回転域での馬力
3000回転時の馬力 141PS
5000回転時の馬力 235PS
6500回転時の馬力 270PS
各回転域でのトルク
3000回転時のトルク 33.7kgm
5000回転時のトルク 33.7kgm
6500回転時のトルク 29.8kgm
CAL型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているCAL型3196cc、V型6気筒の自然吸気エンジンは6500回転時に最高出力270馬力を、3000-5000回転時に最大トルク33.7kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、低めの回転数から中間域にトルクのピークがあるこのエンジンは、街中での普段使いに心地よく、高回転もそれなりでバランスの取れたタイプです。多くの乗用車がこの特性に当て嵌まるのではないかと思います。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する3000rpmから最高出力が発生する6500rpmまで」の3500rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は53.9%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
3500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編
最大トルク ランキング リスト
3500cc以下クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ7.148kg/PS(1930kg/270PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ7.148kg/PS
車体+1人7.352kg/PS
車体+5人8.167kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg7.370kg/PS
車体+70kg7.407kg/PS
車体+80kg7.444kg/PS
車体+90kg7.481kg/PS
車体+100kg7.519kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは7.352kg/PS(1985kg/270PS)となり、数値としては0.204kg、比率にすると2.9%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは8.167kg/PS(2205kg/270PS)となり、数値としては1.019kg、比率にすると14.3%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。


8RCALF Q5のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2011/07

-
Q5
7.352kg/PS
1985kg/270PS|3.2L-NA
[車体のみPWR:7.148]
2017/09

車種詳細
スイフト スポーツ
7.321kg/PS
1025kg/140PS|1.4L-TB
車体のみPWR:6.929
2010/12

車種詳細
FJクルーザー
7.228kg/PS
1995kg/276PS|4.0L-NA
車体のみPWR:7.029
2012/08

車種詳細
ラングラー アンリミテッド
7.377kg/PS
2095kg/284PS|3.7L-NA
車体のみPWR:7.183
2010/06

車種詳細
コルト Ralliart-R
7.147kg/PS
1165kg/163PS|1.5L-TB
車体のみPWR:6.810
2017/09

車種詳細
シビック
7.555kg/PS
1375kg/182PS|1.5L-TB
車体のみPWR:7.253

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ7.352kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

7.131kg/PSから7.573kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、スズキの5人乗りハッチバック「ZC33S型 スイフト スポーツ」、トヨタの5人乗りSUV「GSJ15W型 FJクルーザー」、JEEPの5人乗りSUV「JK36L型 ラングラー アンリミテッド」、三菱の5人乗りハッチバック「Z27AG型 コルト Ralliart-R」、ホンダの5人乗りハッチバック「FK7型 シビック」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

8RCALF型 Q5 [3.2FSI-Quattro]とパワーウェイトレシオが近い車種|7.352kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は139.9PS/tとなっています。


Q5がバイクと競争するなら…?


車種詳細
NC750L|745cc
7.351kg/PS
272kg/36.7PS/5.51kgm
[車体のみPWR:5.865]
1速ギヤ速度:39.7km/h
最小TWR:0.791
2011/07

-
Q5|3196cc
7.352kg/PS
1985kg/270PS/33.7kgm
[車体のみPWR:7.148]
1速ギヤ速度:52.8km/h
最小TWR:1.234

車種詳細
XLディグリー|249cc
7.360kg/PS
184kg/25.0PS/2.50kgm
[車体のみPWR:5.160]
1速ギヤ速度:39.7km/h
最小TWR:0.679

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではQ5とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

RC67 NC750Lと競争してみる

まずQ5より少しPWRが低いバイクとして、ホンダのNC750Lが挙げられます。PWRの7.351kg/PSは車両重量217kgにライダーの体重55kgを加えた272kgを、最高出力36.7PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はNC750Lに13.1km/h勝り、1速TWRは0.443kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

MD26 XLディグリーと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのXLディグリーが挙げられます。PWRの7.360kg/PSは車両重量129kg+55kgの184kgを、最高出力25.0PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は13.1km/h勝り、1速TWRは0.555kg劣る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.740
平均ピストンスピード 20.11m/s
トルクウェイトレシオ 57.27kg/kgm
1馬力あたりのお値段 24704円
排気量1Lあたり馬力 84.48PS/L
排気量1Lあたりトルク 10.54kgm/L
1気筒あたりの馬力 45.0PS
1気筒あたりのトルク 5.6kgm
パワーバンド比率 53.9%
燃費×馬力 2087.1pt
各種ランキング
SUV・RV・クロカンのPWR
3.0~3.5L以下のPWR

トルクウェイトレシオは57.27kg/kgm(1930kg/33.7kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が6670000円、最高出力が270馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は24704円、逆に1万円あたりでは0.40馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は197923円、1万円あたりでは0.05kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
3500cc以下の車編
5人乗りSUV編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は84.48PS/L、トルクは10.54kgm/L、1気筒あたりの馬力は45.0馬力、トルクは5.6kgmとなり、このエンジンが270馬力を6500回転で発生させているときの平均ピストンスピードは20.11m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が92.8mmであるCAL型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6470回転です。●最高出力を発生している時点で既に20.0m/sを超えているこのエンジンは実に良く設計された秀逸なエンジンであると言えます。一昔(二昔?)前の常識を覆す誉れ高きエンジンですので、ぜひとも重要文化遺産に登録して後世に伝えていかねばなりません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.740になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、走ってよし、曲がってよしで至れり尽くせりのオールラウンダーであると言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が7.73km/L、最高出力が270PSであるこの車の獲得ポイントは2087.1ptになります。
戯れに車両重量1930kgを100kg単位にした19.3で割ってみたところ、その数値は108.14ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



Q5での車中泊

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.62m
期待される荷室の幅 1.50m
対角線の長さ 2.21m
期待される荷室の面積 2.43m²

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

縦方向の長さが1.62m(対角線では2.21m)ともなると、もはや車の中で生活しても良いんじゃないかと錯覚しかねないほど快適な睡眠が約束されます。

日頃の行いが悪いとか、人様には言えないことをやらかしたとか、誰の顔も見たくないなどの訳アリで家に帰れず、やむなく車中泊をしてみたが最期、あまりの気楽さに心を奪われ流浪の民となりかねません。

一見すると車中泊が可能そうに見えるハッチバックやワゴン、SUVであってもリアシートが前に倒れなかったり、倒れても中途半端であったり、凝った足回りのせいで室内に巨大な出っ張りがあったりで、なかなか思うようにはいきませんが、大抵のケースでは知恵と工夫で何とかなるはずです。
車中泊にあると嬉しいアイテム


ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6500rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした7000回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 7000rpm|タイヤサイズ 235/55R19|タイヤ直径 74.1cm|円周長 232.8cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
7000rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 3.692 17.19 -
-
57km/h 12310rpm 1563.9kgm
2速 2.238 10.42 0.606 1-2/
4240rpm
94km/h 7460rpm 948.0kgm
3速 1.558 7.26 0.696 2-3/
4870rpm
135km/h 5190rpm 660.0kgm
4速 1.175 5.47 0.754 3-4/
5280rpm
179km/h 3920rpm 497.7kgm
5速 0.914 4.26 0.778 4-5/
5450rpm
230km/h 3050rpm 387.2kgm
6速 0.745 3.47 0.815 5-6/
5710rpm
282km/h 2480rpm 315.6kgm
7速 0.616 2.87 0.827 6-7/
5790rpm
341km/h 2050rpm 260.9kgm
Final 4.657 レシオカバレッジ(変速比幅)5.994

ギヤの繋がりイメージ
8RCALF型Q57AT車のギヤ比イメージ
  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数3000-5000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.657)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(33.7kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.657)÷タイヤの有効半径(0.3705m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は7速ギヤの341km(6500rpmでは316.5km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

おまけ:6500rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

6500rpmでの速度と
シフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ53km/h-
2速ギヤ87km/h3940rpm
3速ギヤ125km/h4520rpm
4速ギヤ166km/h4900rpm
5速ギヤ213km/h5060rpm
6速ギヤ262km/h5300rpm
7速ギヤ316km/h5380rpm

8RCALF型Q5に搭載されたCAL型3196ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6500rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

まず1速ギヤで6500rpmまで引っ張ると53km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6500rpmから3940rpmまで落ち、そこから6500rpmまで加速を続けると速度は87km/h(+34km/h)になります。

3速ギヤでは4520rpmまで落ちて6500rpmで125km/h(+38km/h)に、4速ギヤでは4900rpmまで落ちて6500rpmで166km/h(+41km/h)に、5速ギヤでは5060rpmまで落ちて6500rpmで213km/h(+47km/h)になります。

続いて6速ギヤでは5300rpmまで落ちて6500rpmで262km/h(+49km/h)に、7速ギヤでは5380rpmまで落ちて6500rpmで316km/h(+54km/h)という具合に加速していくイメージです。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが3000-5000回転で最大トルク33.7kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば57.27kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(7.148kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと1563.9kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(1930kg)を1速ギヤの最大駆動力(1563.9kgm)で割ってみると1.234kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6500回転でのトルク(29.8kgm)からTWRを算出すると1.40kg/kgmとなり、3000-6500回転の回転域では1.234-1.40kg/kgmの間で推移することがわかります。


ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 4920 7390 9850 12310 14770 17230 22160
2速 2980 4480 5970 7460 8950 10450 13430
3速 2080 3120 4160 5190 6230 7270 9350
4速 1570 2350 3130 3920 4700 5480 7050
5速 1220 1830 2440 3050 3660 4270 5490
6速 990 1490 1990 2480 2980 3480 4470
7速 820 1230 1640 2050 2460 2880 3700
※赤い数字は暫定レブリミット(7000rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.616)を選択して時速100kmにて走行すると2050回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1230回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1440回転、一般的な高速道路の80km/hでは1640回転、100km/hでは2050回転、制限速度が120km/hになると2460回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3700回転まで回ります。

これほどまでに時速100kmでの巡航回転数が低ければ、(パワーさえ足りていれば)高速道路では向かうところ敵なしです。エンジンノイズによる疲れとは無縁の世界、ただひたすらに回り続けるエンジンのなんと頼もしいことでしょう。これに合わせてタイヤのロードノイズ、風きり音すらも完璧に抑え込まれていたならば、これはもはや完全無欠の高級車です。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 16 24 32 41 49 57 65
2速 13 27 40 54 67 80 94 107
3速 19 39 58 77 96 116 135 154
4速 26 51 77 102 128 153 179 204
5速 33 66 98 131 164 197 230 263
6速 40 81 121 161 201 242 282 322
7速 49 97 146 195 243 292 341 390

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(7000回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。


純正装着タイヤの235/55R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 235/55R19 | 直径 741mm

-20mm
幅215mm
-10mm
幅225mm
変更なし
幅235mm
+10mm
幅245mm
+20mm
幅255mm
-5%
50
扁平
215/50R19
37.7km/h
直径698mm
径差-43mm
225/50R19
38.2km/h
直径708mm
径差-33mm
235/50R19
38.8km/h
直径718mm
径差-23mm
245/50R19
39.3km/h
直径728mm
径差-13mm
255/50R19
39.8km/h
直径738mm
径差-3mm
0%
55
扁平
215/55R19
38.9km/h
直径720mm
径差-21mm
225/55R19
39.5km/h
直径731mm
径差-10mm
235/55R19
40.0km/h
741mm
0mm
245/55R19
40.6km/h
直径753mm
径差+12mm
255/55R19
41.2km/h
直径764mm
径差+23mm
+5%
60
扁平
215/60R19
40.0km/h
直径741mm
径差0mm
225/60R19
40.6km/h
直径753mm
径差+12mm
235/60R19
41.3km/h
直径765mm
径差+24mm
245/60R19
41.9km/h
直径777mm
径差+36mm
255/60R19
42.6km/h
直径789mm
径差+48mm
+10%
65
扁平
215/65R19
41.2km/h
直径763mm
径差+22mm
225/65R19
41.9km/h
直径776mm
径差+35mm
235/65R19
42.6km/h
直径789mm
径差+48mm
245/65R19
43.3km/h
直径802mm
径差+61mm
255/65R19
44.0km/h
直径815mm
径差+74mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、215/55R19、215/60R19 、225/50R19、225/55R19 、235/50R19 、245/50R19 、255/50R19あたりのタイヤがおすすめです。

235/55R19のタイヤ幅を215mmから265mmまで、扁平率を40%から70%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、235/55R19の適応サイズと性能の変化 [8RCALF型Q5編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
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8RCALF型Q5[3.2L-NA 4WD/7AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト7.148kg/ps57.16
1速ギヤ加速性能1.234kg/kgm57.29
1L換算馬力84.48ps/L59.04
1L換算トルク10.54kgm/L63.05
WB/TR比1.74053.40
ワイド&ロー指数0.87451.35
前面の面積3.154m²35.12
最低地上高205mm29.43
スポーツ性能部門の得点405.84

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費9.1km/L41.40
年間維持費444900円39.24
100kmh回転数2050rpm55.83
航続距離682.5km48.17
車の大きさ14.619m³62.65
室内の広さ(仮) 2.651m³42.72
最小回転半径5.4m45.42
馬力単価24704円45.73
ユーティリティ部門の得点381.16

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 8RCALF型Q5[3.2L-NA 4WD/7AT] の総合得点は 787.00 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した8RCALF型Q5(4WD/7AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全ての5人乗SUV」、「3500ccの5人乗SUV」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

Q5の歴代モデル

2代目 FYDAXS型 Q5
FYDAXS Q5は2017/10に登場した2代目モデル。参考車両の「2.0TFSI quattro」は全長4680mm、全幅1900mm、全高1665mmの車体に、252PS/37.7kgmを発生するDAX型1984ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。

初代 8RCTXF型 SQ5
8RCTXF SQ5は2013/10に登場した初代モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長4645mm、全幅1910mm、全高1625mmの車体に、354PS/47.9kgmを発生するCTX型2994ccエンジンを搭載した5人乗りSUV。