4EBHTN:A8の性能と維持費 4WD/6AT 5人 1480万円 2005年式

このページでは、アウディの4ドア・5人乗りセダン、2代目のGH-4EBHTN型A8 6.0 Quattro D3【2005/03モデル・450PS/59.1kgm・4WD/AT車】のカタログスペックを基に、税金と年間維持費、車検費用の目安の算出、主要諸元から推測される走行性能のインプレ評価およびレビュー、並びにタイヤサイズ変更のシミュレーションをしています。

4EBHTN A8
販売期間:2003/10 - 2010/12

画像はアウディより引用
http://www.audi.co.jp/
投稿:2012/01/12|更新:2023/11/01

ボディサイズが全長5055mm×全幅1895mm×全高1450mm、排気量は5998ccであることから、大雑把に分類すると6.0リットルクラス(6000cc、自動車税は6.0L以下を適用)に属し、全長、全幅、排気量ともに5ナンバー枠を超えていることにより完全無欠の3ナンバー登録車です。いわゆる【高級車】にカテゴライズされます。
参考:400PS~450PSの自動車 一覧

駆動方式には車両に備わる全てのタイヤを駆動する、いわゆる四輪駆動(All Wheel Drive・AWD・Four Wheel Drive・4WDとも)を採用しています。真っ直ぐ進むことに掛けては右に出る者なしとされ、大雨、強風、泥濘、降雪、凍結など天変地異による悪天候下や悪路にて無類の強さを発揮する安心の駆動方式です。

ちなみに、車体形状や用途に関係なく全長のみを基準とした分類方法で各セグメントに当てはめると、全長が5055mmであるこの車の場合は「ラグジュアリー」(Luxury:4900mm超・Fセグメント相当)に属します。※国や時代によって基準は異なります。


4EBHTN型 A8 [5998cc/450PS 4WD/6AT] お品書き


維持費にまつわるエトセトラ

エンジンの最高出力・最大トルク

ギヤ比と加速・回転数と最高速

タイヤサイズ変更とメーター誤差

各種スペックの相対評価と通知表
お金にまつわるエトセトラ
1年間のランニングコスト
エンジン性能と特性
パワーウェイトレシオ
ギヤ比と加速力&
エンジン回転数と最高速
タイヤサイズ変更と
スピードメーター誤差
各種スペックの相対評価と
レーダーチャート

2代目A8の類型&他グレード 新着順

  • 吸気方式のNAは自然吸気、TBはターボ、SCはスーパーチャージャー、TSはTB+SCの略
  • 燃費の文字が赤色のものはレギュラーガソリン、青色のものはハイオクガソリン、緑色のものは軽油を燃料とするエンジンを搭載した車種

年式
画像
車両型式
グレード
出力
燃費
2009/01
4EBVJF型
[D3 4.2FSI-Quattro]
4.2L-NA・4WD/6AT・1104.0万円
350PS・44.9kgm・6.6km/L
350PS
44.9kgm
6.6km/L
2009/01
4EBPKF型
[D3 3.2FSI-Quattro]
3.1L-NA・4WD/6AT・932.0万円
260PS・33.6kgm・8.0km/L
260PS
33.6kgm
8.0km/L
2009/01
4EBVJL型
[D3 L-4.2FSI-Quattro]
4.2L-NA・4WD/6AT・1233.0万円
350PS・44.9kgm・6.6km/L
350PS
44.9kgm
6.6km/L
2代目A8の車両型式・グレード一覧【全9車種】
A8の新型モデル
3代目 4HDDTF型S8 セダン
4HDDTF型S8 セダンは2012/08に登場した3代目モデル。参考車両の「Plus」は全長5145mm、全幅1950mm、全高1455mmの車体に、605PS/71.4kgmを発生するDDT型3992ccエンジンを搭載。

A8の旧型モデル
初代 4DAYS型S8 セダン
4DAYS型S8 セダンは2001/01に登場した初代モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長5035mm、全幅1880mm、全高1415mmの車体に、360PS/43.9kgmを発生するAYS型4172ccエンジンを搭載。


主要諸元とエンジン諸元

主要諸元
メーカー アウディ
車名&
グレード
A8
6.0 Quattro D3
その他 クワトロ
お値段 14800000円
車両型式 GH-4EBHTN
駆動方式
変速機
4WD・四輪駆動(AWD)
6速AT・6速オートマ車
ドア/定員 4ドア/5名乗車
車体寸法 長5055×幅1895×高1450mm
軸距&
輪距
2945mm
前1620mm/後1605mm
最小半径 5.8m
タイヤ 前輪:255/40R19
後輪:255/40R19
ブレーキ 前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
車両重量 2030kg
エンジン諸元
原動機型式 BHT
気筒配列 W型12気筒
排気量5998cc
圧縮比10.7
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
最高出力 450PS[331kW]/6200rpm
最大トルク 59.1kgm[580Nm]/4000rpm
使用燃料 ハイオクガソリン
10・15燃費 5.5km/L(12.9mpg)
100km燃費 18.2L/100km
BHT型エンジンの諸元と性能まとめ
W型12気筒とは‥シリンダをW字型に交互で12個配置する方式。

税金と年間維持費のシミュレーション

ここでは、春になると毎年欠かさず支払いを催促される自動車税101100円、払わなければ車検を受けさせてもらえない自動車重量税31500円/年と自賠責保険料8825円/年、年間1万km走行した際に掛かるガソリン代月額9500円の任意保険に加入し、走行5000km毎にエンジンオイル交換、5年5万km毎にタイヤ交換するとしたときの年間維持費(ランニングコスト)を見てみます。

さらに、2005/03モデルのA8を19年落ちの中古で325.6万円にて購入し、頭金なしで5年ローンを組んだと仮定したときの年間支払額(金利分は含まず)も踏まえて、上記の維持費と合算した場合の想定維持費も計算してみました。

  • 中古車の価格は当該車種の参照年から経過した年数に応じて新車価格の90%から10%の範囲で上下させています。
    A8の2005/03モデルの場合、2024年現在では13年以上が経過しているため、新車価格の20%である296万円に諸経費として29.6万円を足した325.6万円を中古車価格の目安としています。
  • ローンの年数については月額5万円の支払いを基準として、ローンの支払額が60万円以下は1年、120万円以下は2年、180万円以下は3年、240万円以上は4年、それ以上は5年としています。
  • 任意保険の金額については特に根拠のない一例です。具体的な掛け金は運転者の年齢や家族構成、年間走行距離、保険内容、車両保険の有無等によって大きく異なります。
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2005年式を19年落ちの中古で買った場合の年間維持費

名目 区分 金額
自動車税(1年分) 6000cc以下 13年経過 101100円
自動車重量税(1年分) 2.5トン以下 18年経過 31500円
自賠責保険料(1年分) 自家用乗用車 8825円
燃料代(年間1万km) 10000km÷4.7km/L×185円/L 393620円
オイル交換(5000km毎) 1回9000円×2回 18000円
タイヤ交換(5年5万km毎) 1本21000円×4本÷5年 16800円
任意保険料(月額9500円) 月額9500円×12ヶ月 114000円
ローン完済後の年間維持費 683900円
名目 区分 金額
車のローン額(1年分) 月額54270円×12ヶ月 651240円
ローン返済中の年間維持費 1335100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税1年分+自賠責12ヶ月分+検査手数料等3000円程度 83700円
名目 金額
自動車税(1年分) 101100円
自動車重量税(1年分) 31500円
自賠責保険料(1年分) 8825円
年間10000km走行燃料代
年間7000km走行の場合
年間5000km走行の場合
年間3000km走行の場合
393620円
(275530円)
(196810円)
(118090円)
オイル交換(5000km毎) 18000円
タイヤ交換(4年4万km毎) 16800円
任意保険料(月額9500円) 114000円
ローン完済後の年間維持費 683900円
名目 金額
車のローン額(1年分) 651240円
ローン返済中の年間維持費 1335100円
次回車検費用の積み立て目安
重量税2年分+自賠責24ヶ月分
+検査手数料等3000円程度
83700円
  • 初度登録から13年以上経過車の場合、「6000cc以下で13年経過」クラスの自動車税は101100円、「2.5トン以下で18年経過」クラスの自動車重量税は31500円(単年)です。
  • エンジンオイル交換の金額は、5000km走行ごとに9000円のオイル交換作業を年2回行うと仮定した場合のもの。
  • タイヤ交換の金額は、1本21000円のタイヤ4本を4年周期で交換すると仮定した場合のもの。
  • 任意保険料の金額は、月額9500円の保険に加入した場合の12ヶ月分の支払い額。
  • 2015年4月1日からの自動車税の割増(10%増税→15%増税)に対応。
  • 2016年4月1日からの自動車重量税の変更に対応。
  • 2019年10月1日以降に新車登録された自家用乗用車の自動車税額変更に対応。
    ただし今流行のエコカー減税(自動車税、自動車重量税等の減免)には対応できていません。
  • 2021年4月1日からの自賠責保険料の改定に対応。
  • 燃料消費率が緑文字のWLTCモード燃費はカタログ値の100%を、青文字のJC08モード燃費は93%を、赤文字の10・15モード燃費は85%を実燃費と仮定して計算。
  • 名目にある金額の基準は、年間維持費の算出基準まとめ をご覧ください。
  • 車検費用の目安とした83700円は、車検にまつわる全ての作業を自分自身で行うユーザー車検を想定したもので、車検代行を利用するなら車検代行手数料(15000円前後)が別途で必要です。
    安心安全の自動車整備工場にお任せするなら部品代と工賃(整備内容により変動)、24ヶ月点検整備(20000円前後)が追加され、車検費用は相応に高くなります。

天に見放されし生粋のド貧民には考えも及ばぬ世界です。金額を見ただけで気が遠くなります。その維持費は月額でさえ57000円(ローン完済前は111300円)にもなる車を所有する、どうやって…?食うものも食わず、着るものも着ず…?いやあ、そこまでやってもまだまだ、さらに限界まで節制に節制を極めたとしても、それでもなお手の届かぬ未知の領域です。

天に魅入られし大富豪でもなければ、お給金の大半をA8に吸い取られ泣くハメになりそうですが、ということはつまり、この車のステータス性は抜群であると言えます。

A8の維持費は高い?安い?

「A8の年間維持費は683900円です!」と断じるのは実に簡単なことですが、「6000ccクラスという枠組みの中で維持費を比べたら高いの?安いの?」という点も外せません。はたしてA8の維持費は高いのか、安いのか、例によって表を作って差額を求めてみます。


車名年間維持費差額
安いセンチュリー391600円-292300円
IS446100円-237800円
LC コンバーチブル477600円-206300円
LX544400円-139500円
基準6000ccクラス平均561100円-122800円
グランドチェロキー566800円-117100円
レンジローバー635400円-48500円
レンジローバー ヴォーグ667400円-16500円
A8の維持費683900円
高い7シリーズ719600円+35700円

A8の年間維持費を、6000ccクラスで最も維持費が安いセンチュリーと比較して292300円高く、最も高い7シリーズと比較して35700円安く、6000ccクラスの平均維持費との比較では122800円高くなっています。

最低額のセンチュリーと最高額の7シリーズは極端な例としても、6000ccクラスの平均的な維持費との差額を客観的に見て、A8の維持費は ものすごく高い! と言えそうです。

年間維持費が安い 6000ccクラスの車 ランキング

A8を維持するための年収要件

せっかく年間維持費を求めましたので、生活に支障を与えず無理なく維持できる年収をシミュレーションしてみましょう。ここでは年収の30%を天使の取り分として上納した残りを可処分所得(手取り収入)とし、うち10%、15%、20%を維持費に充てる場合で計算してみます。
※購入資金&ローン残高は考慮しません。

覚悟%年収月給手取り
10%890万円75万円58万円
15%590万円50万円39万円
20%440万円37万円29万円

維持費を可処分所得の10%までとする場合に必要な年収は890万円(総支給額75万円/月、手取り58万円/月)、ここから月額維持費5.7万円を支払うと残りは52.3万円です。価値観は人それぞれありますが、この年収があればそう負担感なく維持できそうです。

15%まで許容する場合に必要な年収は590万円(総支給額50万円/月、手取り39万円/月)、5.7万円を支払うと残りは33.3万円になります。

さて、手取りの20%を車の維持費に回す覚悟があるなら、年収が440万円(総支給額37万円/月、手取り29万円/月)あれば乗れないことはないでしょう。5.7万円を引くと残りは23.3万円…まあ…余裕があるとは言えません。

多方面に支障が出ることになる禁断の果実…ではありますが、1万km分の燃料代40万円を含んでいるので、意外や意外、案ずるより生むが易し、「思い切って蓋を開けてみたら何とかなっちゃった!」という展開もあり得なくはありません。(ご利用は計画的に)

燃料価格が高騰したり下落したりの燃料代シミュレーション

現代の社会というものは地から湧き出る油により支配されており、油そのものの価格の高騰と下落、為替の値動き(円安と円高)など、その時々の世界情勢に応じて価格が変動するたびに右往左往させられます。

ここ最近は原油高+円安という、爪に火を点しながら生活している庶民にとっては最も好ましくないシチュエーションの真っ只中にあり、「なんとかなれーッ!なんとかなれーッ!」と祈りながら日々を過ごしている人も少なくないことでしょう。

というわけで、原油安+円高の時勢を夢見て将来の皮算用をする、あるいは原油高+円安に備えて無欲を極めるなどするために、ハイオクガソリン1リットルあたり185円を基準として、-50円となる135円から、+50円となる235円の間で変化した場合の10000km走行燃料代を、燃費4.7km/Lとしてシミュレーションしてみました。

燃料価格/L10000km燃料代
[差額]
-50円
135円/L
287240円
[-106380円]
-25円
160円/L
340440円
[-53180円]
-10円
175円/L
372350円
[-21270円]
185円/L393620円
[0円]
+10円
195円/L
414910円
[+21290円]
+25円
210円/L
446820円
[+53200円]
+50円
235円/L
500010円
[+106390円]

燃費4.7km/Lの4EBHTN型 A8で10000km走行するのに必要な燃料は2127.7L、1リットルあたり185円としたときの燃料代は393620円になります。

参考までに、A8の燃料タンクは90リットルですので、2127.7Lの給油回数は24回、1回あたりの燃料代は約16410円です。

ここから10円安く、あるいは高くなった場合、燃料代としては21290円の上下となり、(差額だけで見れば)まだどうにかなる範囲です。が、もしこれが25円になると53200円、50円も違ってくると106390円にもなります。

これを4EBHTN型 A8の年間維持費に当てはめてみますと、ハイオクガソリン1リットルあたり185円の場合を683900円としたとき、135円/Lに値下がりすれば577520円(84.4%)に、235円/Lに値上がりすれば790290円(115.6%)になる計算です。

安くなるものについては自動車税(101100円)なり重量税(31500円)なりの税金、各種消耗品の交換整備に充当することもできますが、問題は高くなった場合です。

ただでさえ燃料代が嵩んでいるのに(ガソリンの半分は税金でできています)、原油が高くなればエンジン、ミッション等の油脂類、タイヤ代も当然値上げ、さらに上乗せできっちり徴税されるのですから、まったくもって自動車の維持費は青天井です。

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低走行距離での年間維持費|3000km・5000km・7000km

せっかくのマイカーを前にして、あまりにも涙ぐましい経費削減は気の引けるものですが、しかし先行き不安なこのご時世では背に腹はかえられないのもまた事実です。

走行距離が少なくなればガソリン代は目に見えて削減されますし、タイヤは摩耗が減って長持ち、オイル交換も年1回になってお財布もニッコリ…いうわけで、ここでは年間走行距離を3000km・5000km・7000kmとしたときの年間維持費をシミュレートしてみます。

年間3000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 27%
自動車重量税 1年分 31500円 8%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 3000km分 118090円 32%
オイル交換 年1回 9000円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 3%
任意保険料 80% 91200円 26%
合計
[1万kmとの差額]
371000円
-312900円
-
年間5000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 22%
自動車重量税 1年分 31500円 7%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 5000km分 196810円 43%
オイル交換 年1回 9000円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 2%
任意保険料 85% 96960円 22%
合計
[1万kmとの差額]
455400円
-228500円
-
年間7000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 19%
自動車重量税 1年分 31500円 6%
自賠責保険料 1年分 8825円 2%
燃料代 7000km分 275530円 51%
オイル交換 年1回 12600円 2%
タイヤ交換 6年毎 11200円 2%
任意保険料 90% 102600円 18%
合計
[1万kmとの差額]
543400円
-140500円
-

自動車税、重量税、自賠責保険については、走行距離がどうであろうと変わりませんが、ガソリン代は走行距離に応じた分だけ削減、オイル交換は年間3000km走行と5000km走行は年1回、7000km走行は1回分+αの金額としています。

タイヤ交換費用については、スリップサインまで40000km持つものとして走行距離に応じて按分(ただし最大6年で交換とする)、任意保険料については、年間3000km走行は10000km走行での保険料114000円の80%、年間5000km走行は85%、年間7000km走行は90%の金額に割引されるものとして計算しました。

年間3000km走行では、10000km走行に比べて312900円安い371000円に、5000km走行では228500円安い455400円に、7000km走行では140500円安い543400円という結果になりました。

多走行距離での年間維持費|15000km・20000km

続いて年間で10000kmを超える多走行の場合、15000kmと20000kmを例として計算してみます。ガソリン代は走行距離に応じて増額、オイル交換費用はそれぞれ年3回分と年4回分、タイヤ交換費用は走行距離に応じて按分、任意保険料は10000km時と同額としたのがこちらです。

年間15000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 11%
自動車重量税 1年分 31500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 15000km分 590430円 64%
オイル交換 年3回 54000円 6%
タイヤ交換 2.7年毎 25200円 3%
任意保険料 100% 114000円 12%
合計
[1万kmとの差額]
925100円
+241200円
-
年間20000km走行の場合
名目 金額 比率
自動車税 101100円 9%
自動車重量税 1年分 31500円 3%
自賠責保険料 1年分 8825円 1%
燃料代 20000km分 787240円 69%
オイル交換 年4回 72000円 6%
タイヤ交換 2年毎 33600円 3%
任意保険料 100% 114000円 9%
合計
[1万kmとの差額]
1148300円
+464400円
-

自動車関連費用は家計に多大なるダメージを与えてきますから、不要不急の外出を控えたり、今流行の走行距離に応じて保険料が変わる任意保険を選んだり、1円でも安いガソリンスタンドを探したり、グレードの低いオイルやタイヤでお茶を濁したり…と、あの手この手で工夫して耐え忍びましょう。

「しかし物には限度がある、数年単位の維持費を考えると気が滅入る、だが車は必要だ、背に腹は代えられぬ…」というときは、排気量が小さくて燃費が良くて、車両重量の軽い車に乗りかえるという選択をしますと、各種税金や保険料、車検費用などなどトータルの維持費が格段に抑えられお財布もニッコニコです。

年間維持費ランキング リスト
輸入車・外車の小型車&普通車編
5000cc超クラス編
小型車&普通車の新車編
4ドア・セダン編

A8の燃料タンクと燃費と航続距離と

燃料タンクと燃費と航続距離と
10・15モード燃費 5.5km/L
燃料タンク容量 90L
航続距離(カタログ燃費) 495.0km
航続距離(80%燃費) 396.0km
満タンプライス 16650円
1km走行コスト 33.64円
1万円でどこまで行ける? 297.3km

10・15モード燃費が5.5km/L、燃料タンク容量90リットルとすると、カタログ燃費の通りに走行できれば航続可能距離は495.0kmです。

実際にはそうもいきませんから、オイル交換やタイヤ空気圧の管理といった定期メンテナンスを確実に実施した上での実燃費をカタログ燃費の90%(5.0km/L)とすると航続距離は450.0km、80%(4.4km/L)だと396.0km、70%(3.8km/L)では342.0kmになります。

燃料タンクに1滴の燃料もない状態から90リットルきっちり満タンにしたときの金額を計算してみますと、ハイオクガソリンを1リットルあたり185円では16650円、上で計算した航続距離を踏まえると495.0km(80%燃費時396.0km)を走行するのに16650円かかる計算です。

燃費を4.7km/Lとしたときの1km走行コストは33.64円、10万km走行したときの燃料代は336.4万円です。この金額は燃費と使用燃料(レギュラー・ハイオク・軽油など)の単価により変動します。10年10万kmなら33.6万円/年、7年10万kmなら48.1万円/年、5年10万kmなら67.3万円/年、3年10万kmなら112.1万円/年となります。


ついでに1万円の燃料代でどこまで行けるかも計算してみますと、カタログ通りの燃費で走行できれば297.3km(往復なら片道148.6km)、カタログ値の80%なら237.8km(片道118.9km)離れたところまで行くことができます。

カタログデータから見えてくる要素

BHT型エンジン簡易性能曲線図
各回転域での馬力
4000回転時の馬力 330PS
6200回転時の馬力 450PS
各回転域でのトルク
4000回転時のトルク 59.1kgm
6200回転時のトルク 52.0kgm
BHT型エンジンの性能

まずおさらいとして、搭載しているBHT型5998cc、W型12気筒の自然吸気エンジンは6200回転時に最高出力450馬力を、4000回転時に最大トルク59.1kgmを発生します。

馬力と回転数が分かればトルクが、トルクと回転数が分かれば馬力が計算できますので、それぞれの点と点とを線で繋いでパワーカーブとトルクカーブのエンジン性能曲線図もどきを作ってみました。

トルクの山が中央より左にあるか右にあるかを基準にしてエンジン特性を探ってみますと、最大トルクの発生回転数が若干高めにあるこのエンジンは、普段使いでも不足を感じることなく、それでいて高い回転数を維持すればスポーティな走行も楽しめるバランスの良さが魅力です。

※実際のところは車両重量やギヤ比、排気量に対する気筒数の多少によって印象が異なってくると思います。

ちなみに、エンジンのパワーバンドを「最大トルクが発生する4000rpmから最高出力が発生する6200rpmまで」の2200rpmとしたときの、最高回転数に対するパワーバンドの割合は35.5%となります。※右記(下記?)簡易性能曲線図オレンジ色の帯域

最高出力ランキング リスト
5000cc超クラス編
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最大トルク ランキング リスト
5000cc超クラス編
輸入車・外車の小型車&普通車編

うわっ…私の体重、重すぎ…?

さて、車の速さを知るための指標としてよく使われる パワーウェイトレシオ4.511kg/PS(2030kg/450PS)となっていますが、巷でよく見るであろうこの数値の多くはドライバーが乗った状態でのものではなく、あくまでも車両重量と最高出力のみで計算したものです。

車重と搭乗者とPWR
車体のみ4.511kg/PS
車体+1人4.633kg/PS
車体+5人5.122kg/PS
お腹と車重とPWR
車体+60kg4.644kg/PS
車体+70kg4.667kg/PS
車体+80kg4.689kg/PS
車体+90kg4.711kg/PS
車体+100kg4.733kg/PS

というわけで、車両総重量の求め方に倣い人間の体重55kgを加えて計算し直してみますと、ドライバーのみが搭乗したときのパワーウェイトレシオは4.633kg/PS(2085kg/450PS)となり、数値としては0.122kg、比率にすると2.7%ほど悪化します。

次に乗車定員いっぱいの5人が搭乗した場合、車両重量に275kgがプラスされてパワーウェイトレシオは5.122kg/PS(2305kg/450PS)となり、数値としては0.611kg、比率にすると13.5%も悪化することになります。

もともとが重量級の車であれば、人が少々乗ったところで体重の占める割合が小さいことから変化も小さいですが、軽量級の車ではお腹まわりのお肉が大きな影響力を持つことがわかります。

4EBHTN A8のライバル候補車たち

愛すべきライバル車種
2005/03

-
A8
4.633kg/PS
2085kg/450PS|6.0L-NA
[車体のみPWR:4.511]
2017/09

車種詳細
シビック タイプR
4.516kg/PS
1445kg/320PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.344
2015/12

車種詳細
シビック タイプR
4.629kg/PS
1435kg/310PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.452
2010/01

車種詳細
インプレッサ R205
4.766kg/PS
1525kg/320PS|2.0L-TB
車体のみPWR:4.594
2019/09

車種詳細
スカイライン
4.481kg/PS
1815kg/405PS|3.0L-TT
車体のみPWR:4.346
2020/09

車種詳細
GRヤリス
4.798kg/PS
1305kg/272PS|1.7L-TB
車体のみPWR:4.596

車両重量にドライバーの体重を加えますと、過去に見てきたパワーウェイトレシオ界隈の様相も変わってくることがわかりましたので、ここでは余興としてドライバー込みのパワーウェイトレシオ4.633kg/PSと近い数値を持つ車種をいくつかピックアップしてみます。

4.401kg/PSから4.865kg/PSの範囲で人気度を優先して選んでみたところ、ホンダの4人乗りハッチバック「FK8型 シビック タイプR」、ホンダの4人乗りハッチバック「FK2型 シビック タイプR」、スバルの5人乗りハッチバック「GRB型 インプレッサ R205」、日産の5人乗りセダン「RV37型 スカイライン」、トヨタの4人乗りハッチバック「GXPA16型 GRヤリス」という顔ぶれが並びました。

「えっ!あの車がライバル!?(大歓喜)」だったり、あるいは「えっ…あの車がライバル…?(大号泣)」だったり悲喜こもごもありましょうが、数値の上では「良き隣人」ということになります。

4EBHTN型 A8 [6.0 Quattro D3]のライバル車種|4.633kg/PS

ちなみに、日本では Power Weight Ratio(1馬力あたりが担う重量)が自動車の加速性能を推測する指標としてよく用いられますが、海外では Power to Weight Ratio(車両重量1トンあたりの出力)という指標が重用され、こちらの数値は221.7PS/tとなっています。


A8がバイクと競争するなら…?


車種詳細
Ninja 400|398cc
4.625kg/PS
222kg/48.0PS/3.90kgm
[車体のみPWR:3.479]
1速ギヤ速度:60.7km/h
最小TWR:0.689
2005/03

-
A8|5998cc
4.633kg/PS
2085kg/450PS/59.1kgm
[車体のみPWR:4.511]
1速ギヤ速度:47.5km/h
最小TWR:0.698

車種詳細
ゴールドウイング|1520cc
4.633kg/PS
454kg/97.9PS/15.19kgm
[車体のみPWR:4.071]
1速ギヤ速度:53.5km/h
最小TWR:0.745

幸か不幸か、自動車に魅入られてしまった人はバイクにも並々ならぬ興味があったりします。バイクという乗り物は往々にして、見るからに速そうならきっちりと速いもので、高回転高出力のエンジンと超軽量な車体を武器に、目にも留まらぬ速さで点になります。

などと、酸いも甘いも噛み分けすぎて達観したようなことを言っても人生つまりませんので、ここではA8とパワーウェイトレシオが近いバイクを探して、ああでもない、こうでもないを楽しみましょう。

EX400G Ninja 400と競争してみる

まずA8より少しPWRが低いバイクとして、カワサキのNinja 400が挙げられます。PWRの4.625kg/PSは車両重量167kgにライダーの体重55kgを加えた222kgを、最高出力48.0PSで割ったものです。

自動車であれバイクであれ、最も鋭い加速を見せるのは、最も低いギヤ比(変速比)のときですので、各々の1速ギヤ最高速と、1速ギヤかつ最大トルク発生時のトルクウェイトレシオを比べてみますと、1速ギヤ最高速はNinja 400に13.2km/h劣り、1速TWRは0.009kg劣る、という結果になりました。※1速TWRは車体のみの数値(今後の課題)

SC22 ゴールドウイングと競争してみる

続いて少しPWRが高いバイクとしては、ホンダのゴールドウイングが挙げられます。PWRの4.633kg/PSは車両重量399kg+55kgの454kgを、最高出力97.9PSで割ったものです。こちらも同様に比べてみますと、1速ギヤ最高速は6.0km/h劣り、1速TWRは0.047kg勝る、という結果になりました。


その他の諸元いろいろ

いろいろな数値
WB/TR比 1.826
平均ピストンスピード 18.64m/s
トルクウェイトレシオ 34.35kg/kgm
1馬力あたりのお値段 32889円
排気量1Lあたり馬力 75.03PS/L
排気量1Lあたりトルク 9.85kgm/L
1気筒あたりの馬力 37.5PS
1気筒あたりのトルク 4.9kgm
パワーバンド比率 35.5%
燃費×馬力 2101.5pt
各種ランキング
セダンのPWR
5.0L超のPWR

トルクウェイトレシオは34.35kg/kgm(2030kg/59.1kgm)なのですが、トルクについてはギヤ比でどうにでもなりますので、ここでの大小はあまり重要ではありません。(詳しくはギヤ比編にて)

ついでに馬力単価を計算してみると、お値段が14800000円、最高出力が450馬力であるこの車の場合、1馬力あたりのお値段は32889円、逆に1万円あたりでは0.30馬力を得ることができます。ついでのついででトルク1kgmあたりのお値段は250423円、1万円あたりでは0.04kgmとなります。

1馬力あたりのお値段が安い車ランキング
総合ランキング
輸入車編
5000cc超の車編
セダン編

●最高出力を排気量で割ったリッター換算馬力は75.03PS/L、トルクは9.85kgm/L、1気筒あたりの馬力は37.5馬力、トルクは4.9kgmとなり、このエンジンが450馬力を6200回転で発生させているときの平均ピストンスピードは18.64m/sです。
排気量1リットルあたりの馬力ランキング

ちなみに、ストローク量が90.2mmであるBHT型エンジンの場合、平均ピストンスピードの上限を20.0m/sとしたときの高回転化の上限は6650回転です。設定されているレブリミットがこの回転数を超えている場合、長年に亘って平均ピストンスピードの目安とされてきた20.0m/sを超えてピストンが往復運動していることになります。レブリミットがこの回転数以下の場合は高回転化してパワーを引き出すチューニングの目安になるかもしれません。
平均ピストンスピードが速い車ランキング

●この車のホイールベースを前後トレッドの平均で割って算出されるホイールベーストレッド比は1.826になります。全ての車種の平均値である1.753を基準にざっくりと分類すると、どちらかというと真っ直ぐ進むことを得意とする傾向にある車と言えそうです。
ホイールベーストレッド比が小さい車ランキング

●低燃費かつ高出力な車を調べるための指標として「燃費×最高出力」の数値を用いる場合、燃費が4.67km/L、最高出力が450PSであるこの車の獲得ポイントは2101.5ptになります。
戯れに車両重量2030kgを100kg単位にした20.3で割ってみたところ、その数値は103.52ptとなりました。(燃費が良くてパワーがあって速い車を探すのに使えるかも?)



A8での車中泊

ここでは全長の35%を【期待される荷室の長さ】、室内幅から100mm(不明の場合は全幅から400mm)引いたものを【期待される荷室の幅】とし、それらを掛け合わせて【期待される荷室の面積】、「縦の長さが厳しいなら斜めに寝れば良いじゃない!」ということで、おまけ要素として【対角線の長さ】も計算してみました。

期待される客室寸法
期待される荷室の長さ 1.769m
期待される荷室の幅 1.495m
対角線の長さ 2.316m
期待される荷室の面積 2.645m²

縦方向の長さが1.769m(対角線では2.316m)などという破格のクラスになると、これはもう四の五の言わず車に住むべきです。

これだけの車を所持できる素養は持ち得ているのですから、細かいことは気にせずあらゆる支配からの卒業を宣言し、信じられぬ大人との争いに終止符を打ちましょう。

セダンやクーペであっても後部座席の背もたれを取り外してトランクルームと貫通させて荷室長を確保すれば良いだけの話です。たまに背もたれを取り外してもトランクルームと繋がっていなかったり、頑強な補強バーが入っていて邪魔されることもありますが、恐らく稀なケースです。

車中泊にあると嬉しいアイテム

ギヤ比と回転数と速度と駆動トルクとトルクウェイトレシオのステキな関係

続いてギヤ比を見てみます。あるギヤで走行中にエンジン(正確にはクランクシャフト)をレブリミットまで回したときの速度と、レブリミットでシフトアップした後の回転数を計算するためには、何回転で回転リミッターが働くのかを知らねばなりません。

しかし具体的な数値を知るにはECU(エンジン・コントロール・ユニット)にあるデータを参照しなければならなかったりで実現は厳しく、ならばとレッドゾーンが始まる回転数から推測しようにも、最近ではタコメータが装着されていない車両が多くあって心が折れます。

ピークパワーが発生する回転数(この車の場合6200rpm)から必要以上に回してもあまり意味はないのでそれを上限としても良いのですが、気分よく運転しているときは往々にして回しすぎるのが常ですから、ここでは500回転をプラスした6700回転を仮のレブリミットとして計算してみます。

暫定レブ 6700rpm|タイヤサイズ 255/40R19|タイヤ直径 68.7cm|円周長 215.8cm
ギヤ ギヤ比 総減速比 ステップ比 シフトアップ
後の回転数
6700rpm
の速度
100kmh
の回転数
タイヤの
最大駆動力
1速 4.170 16.91 -
-
51km/h 13060rpm 2908.6kgm
2速 2.339 9.48 0.561 1-2/
3760rpm
91km/h 7320rpm 1631.5kgm
3速 1.521 6.17 0.650 2-3/
4360rpm
141km/h 4760rpm 1060.9kgm
4速 1.142 4.63 0.751 3-4/
5030rpm
187km/h 3580rpm 796.5kgm
5速 0.867 3.51 0.759 4-5/
5090rpm
247km/h 2710rpm 604.7kgm
6速 0.691 2.80 0.797 5-6/
5340rpm
310km/h 2160rpm 482.0kgm
Final 4.054 レシオカバレッジ(変速比幅)6.035

  • ステップ比(歯車比)とは隣接したギヤ同士の離れ具合を示した数値で、1.000に近いほどシフト操作後の回転数の変化が小さく(ギヤ同士の繋がりが良い)、離れるほど変化が大きく(繋がりが悪い)なることを表します。
  • シフトアップでは現在の回転数にステップ比を乗じた回転数まで下がり、シフトダウンでは現在の回転数にステップ比を除した回転数まで上がります。
  • 赤い数字はシフトアップ後にパワーバンドの下限(最大トルク発生回転数4000rpm)を下回るもの。
  • 時速100kmでの回転数は100km/h÷60÷タイヤ円周長×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.054)で算出。
  • タイヤの最大駆動力は最大トルク(59.1kgm)×各ギヤ比×ファイナルギヤ比(4.054)÷タイヤの有効半径(0.3435m)で算出。
    ただし、ATおよびCVTにあるトルクコンバーターでのトルク増幅効果は考慮できていません。

本来のレブリミットとは異なるので最高速の数値は前後しますが、上記の設定での最高速度は6速ギヤの310km(6200rpmでは286.6km/h)となります。この速度は空気抵抗、パワー不足、スピードリミッターなどネガティブ要素の一切を無視して、単にギヤ比とエンジン回転数、タイヤサイズだけで計算した速度です。

タイヤの最大駆動力にある数値は、エンジンが4000回転で最大トルク59.1kgmを発生しているとき、各々のギヤを介したのち実際にタイヤへと伝えられるトルクで、この数値が大きいほどタイヤを回そうとする力が大きく、より力強い加速をすることができます。

この数値を大きくするにはギヤ比を低く(加速重視・ローギヤード)する、タイヤを小径化する、エンジンの最大トルクを大きくするという方法があります。逆にギヤ比を高く(最高速重視・ハイギヤード)したり、タイヤを大径化したり、デチューンして非力にすると駆動トルクは小さくなって加速が鈍ります。


さて、世の中にはパワーウェイトレシオ(1馬力が担う重量・PWR)に似ているようで少し違うトルクウェイトレシオ(1kgmが担う重量・TWR)という指標があります。単純に車両重量を最大トルクで割れば34.35kg/kgmですから、パワーウェイトレシオ(4.511kg/ps)に比べると霞んで見えます。

しかしトルクはギヤを介することで増幅され、たとえば1速ギヤの場合ですと2908.6kgmになります。これを踏まえて改めて車両重量(2030kg)を1速ギヤの最大駆動力(2908.6kgm)で割ってみると0.698kg/kgmとなり、今度は逆にPWRが霞んで見えるような数値が出てきます。最高出力が発生する6200回転でのトルク(52.0kgm)からTWRを算出すると0.793kg/kgmとなり、4000-6200回転の回転域では0.698-0.793kg/kgmの間で推移することがわかります。


おまけ:6200rpmでシフトアップする場合の各ギヤ速度

4EBHTN型A8に搭載されたBHT型5998ccエンジンのレブリミットを、最高出力が発生する6200rpmとしてシフトアップするときの速度をシミュレートしてみます。

6200rpmでの速度とシフトアップ後の回転数
ギヤ速度回転数
1速ギヤ47km/h-
2速ギヤ85km/h3480rpm
3速ギヤ130km/h4030rpm
4速ギヤ173km/h4660rpm
5速ギヤ228km/h4710rpm
6速ギヤ287km/h4940rpm

まず1速ギヤで6200rpmまで引っ張ると47km/hまで加速し、2速ギヤにシフトアップすると回転数は6200rpmから3480rpmまで落ち、そこから6200rpmまで加速を続けると速度は85km/h(+38km/h)になります。

3速ギヤでは4030rpmまで落ちて6200rpmで130km/h(+45km/h)に、4速ギヤでは4660rpmまで落ちて6200rpmで173km/h(+43km/h)になります。

続いて5速ギヤでは4710rpmまで落ちて6200rpmで228km/h(+55km/h)に、6速ギヤでは4940rpmまで落ちて6200rpmで287km/h(+59km/h)という具合に加速していくイメージです。

ある速度における各ギヤでの回転数

ギヤ 40
km/h
60
km/h
80
km/h
100
km/h
120
km/h
140
km/h
180
km/h
1速 5220 7830 10440 13060 15670 18280 23500
2速 2930 4390 5860 7320 8790 10250 13180
3速 1900 2860 3810 4760 5710 6670 8570
4速 1430 2150 2860 3580 4290 5010 6440
5速 1090 1630 2170 2710 3260 3800 4890
6速 870 1300 1730 2160 2600 3030 3890
※赤い数字は暫定レブリミット(6700rpm)を上回るもの。

この項目では各々のギヤと速度を基準として、任意のギヤを選択中に時速40km~180kmにて走行するとき、エンジンの回転数がどのくらいになるのかを一覧表にしてみました。この車の場合、最も高いギヤ(0.691)を選択して時速100kmにて走行すると2160回転まで回ります。

ちなみに、一般道の速い流れやバイパスでよくある60km/hでは1300回転、対面通行の高速道路での制限速度70km/hでは1510回転、一般的な高速道路の80km/hでは1730回転、100km/hでは2160回転、制限速度が120km/hになると2600回転になります。小型・普通乗用車の速度リミッターが働く180km/hでは3890回転まで回ります。

一般的な自動車であれば時速100kmでの巡航回転数は2500回転付近に落ち着くようですが、その中でも若干低めの回転数となっています。標準的なギヤ比の範囲内ながらも加速よりも静粛性や燃費に重きを置いた設定なので、急な坂道や長く続く坂道では積極的にギヤを1段下げる操作が必要になるかもしれません。


ある回転数における各ギヤでの速度

ギヤ 1000
rpm
2000
rpm
3000
rpm
4000
rpm
5000
rpm
6000
rpm
7000
rpm
8000
rpm
1速 8 15 23 31 38 46 54 61
2速 14 27 41 55 68 82 96 109
3速 21 42 63 84 105 126 147 168
4速 28 56 84 112 140 168 196 224
5速 37 74 111 147 184 221 258 295
6速 46 92 139 185 231 277 324 370

この項目では各々のギヤとエンジンの回転数を基準として、任意のギヤを選択中にエンジンを1000回転刻みで8000回転まで回したとき、それぞれのギヤでどのくらいの速度が出ているのかを一覧表にしてみました。暫定レブリミット(6700回転)よりも回転数が高くなる欄の速度については赤文字で表記してあります。

純正装着タイヤの255/40R19と互換可能な車検対応サイズ|簡易版

下の表では純正サイズを基準としてタイヤ幅を-20mmから+20mm、扁平率を-5%から+5%まで変化させたときのスピードメータ誤差が、マイナス方向を水色、-5.0%から+2.0%までを緑色、+6.0%までを橙色に着色しています。

※ここではタイヤの直径(外径)のみを基準としています。タイヤの幅を広くしすぎてサスペンションと干渉したり、はみ出てしまって車検に通らないからとフェンダーを叩いたり引っ張ったりキャンバーを付けたりで四苦八苦、ホイール幅が狭すぎてなんかイマイチ…という事例もありますので、ホイールのオフセットとリム幅にはご注意ください。

純正タイヤ 255/40R19 | 直径 687mm

-20mm
幅235mm
-10mm
幅245mm
変更なし
幅255mm
+10mm
幅265mm
+20mm
幅275mm
-5%
35
扁平
235/35R19
37.7km/h
直径648mm
径差-39mm
245/35R19
38.1km/h
直径655mm
径差-32mm
255/35R19
38.5km/h
直径662mm
径差-25mm
265/35R19
39.0km/h
直径669mm
径差-18mm
275/35R19
39.4km/h
直径676mm
径差-11mm
0%
40
扁平
235/40R19
39.1km/h
直径671mm
径差-16mm
245/40R19
39.5km/h
直径679mm
径差-8mm
255/40R19
40.0km/h
687mm
0mm
265/40R19
40.5km/h
直径695mm
径差+8mm
275/40R19
40.9km/h
直径703mm
径差+16mm
+5%
45
扁平
235/45R19
40.5km/h
直径695mm
径差+8mm
245/45R19
41.0km/h
直径704mm
径差+17mm
255/45R19
41.5km/h
直径713mm
径差+26mm
265/45R19
42.0km/h
直径722mm
径差+35mm
275/45R19
42.6km/h
直径731mm
径差+44mm
+10%
50
扁平
235/50R19
41.8km/h
直径718mm
径差+31mm
245/50R19
42.4km/h
直径728mm
径差+41mm
255/50R19
43.0km/h
直径738mm
径差+51mm
265/50R19
43.6km/h
直径748mm
径差+61mm
275/50R19
44.1km/h
直径758mm
径差+71mm

もし上記表の中から車検に安心なタイヤを選ぶのであれば、メーター誤差が-5.0%から0%の間にあって車高への影響も少ない 、235/40R19 、245/35R19、245/40R19 、255/35R19 、265/35R19 、275/35R19あたりのタイヤがおすすめです。

255/40R19のタイヤ幅を235mmから285mmまで、扁平率を25%から55%までの範囲に拡大した適合タイヤの一覧表および、100km/h回転数、加速力と最高速の変化、走行距離計の誤差による実燃費とのズレについては、255/40R19の適応サイズと性能の変化 [4EBHTN型A8編]のページをご覧ください。

純正のホイールサイズから大径化したり、幅の広いタイヤ、扁平率の低いタイヤに交換しようとするとタイヤ代が高くなる傾向にありますので、少しでも維持費を抑えたい、今はお財布の中身が心許ないといった際にはタイヤ通販をご利用ください。
【PR】255/40R19のタイヤ銘柄と通販価格

4EBHTN型A8[6.0L-NA 4WD/6AT]の通知表

ここではこのページを締めくくる集大成として、パワーウェイトレシオや1速ギヤでの加速性能、排気量1Lあたりの出力、ホイールベーストレッド比からなるスポーツ性能部門と、時速100kmでの巡航回転数、燃費、車体の大きさ、室内の広さからなるユーティリティ部門とに大別し、このサイトで登録している全車種の平均値から偏差値を求めて優劣を調べてみたいと思います。

スポーツ性能部門
評価項目数値得点
パワーウェイト4.511kg/ps64.39
1速ギヤ加速性能0.698kg/kgm68.76
1L換算馬力75.03ps/L51.53
1L換算トルク9.85kgm/L54.63
WB/TR比1.82644.54
ワイド&ロー指数0.76559.26
前面の面積2.748m²46.61
最低地上高-43.72
スポーツ性能部門の得点433.44

※ここではパワーウェイトレシオ・1速ギヤ加速性能・ホイールベーストレッド比・ワイド&ロー指数・前面の面積については数値が小さいほど高得点。リッター換算馬力・換算トルクについては数値が大きいほど高得点としています。


ユーティリティ部門
評価項目数値得点
10-15燃費5.5km/L33.52
年間維持費683900円17.27
100kmh回転数2160rpm54.41
航続距離495.0km37.34
車の大きさ13.890m³59.65
室内の広さ(仮) 2.519m³41.44
最小回転半径5.8m37.14
馬力単価32889円35.10
ユーティリティ部門の得点315.87

※ここでは燃費・航続距離・車の大きさ・室内の広さは数値が大きいほど高得点、年間維持費・100km/h回転数・最小回転半径・馬力単価は数値が小さいほど高得点としています。

スポーツ性能部門およびユーティリティ部門の得点を合計した 4EBHTN型A8[6.0L-NA 4WD/6AT] の総合得点は 749.31 点です。獲得点数が多い車種から順番に並べた 総合得点ランキング を用意してありますので、よろしければご覧ください。

上記リンク先では、今回このページで紹介した4EBHTN型A8(4WD/6AT) の各種スペックを、「全ての車種」、「全てのセダン」、「5000cc超のセダン」という属性で評価したとき、それぞれの項目が相対的にどのくらい優れているか、劣っているかを調べてみました。基準が変わると手のひらを返したように評価も変わる様子をご堪能ください。

A8の歴代モデル

4代目 F8CZSF型 A8
F8CZSF A8は2018/10に登場した4代目モデル。参考車両の「55TFSI quattro」は全長5170mm、全幅1945mm、全高1470mmの車体に、340PS/51.0kgmを発生するCZS型2994ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

3代目 4HCHJA型 A8 ハイブリッド
4HCHJA A8 ハイブリッドは2013/02に登場した3代目モデル。参考車両の「D4 BaseGrade」は全長5145mm、全幅1950mm、全高1465mmの車体に、211PS/35.7kgmを発生するCHJ型1984ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

2代目 4EBSMF型 S8 セダン
4EBSMF S8 セダンは2006/06に登場した2代目モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長5055mm、全幅1895mm、全高1430mmの車体に、450PS/55.1kgmを発生するCHJ型5204ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。

初代 4DAYS型 S8 セダン
4DAYS S8 セダンは2001/01に登場した初代モデル。参考車両の「BaseGrade」は全長5035mm、全幅1880mm、全高1415mmの車体に、360PS/43.9kgmを発生するAYS型4172ccエンジンを搭載した5人乗りセダン。